現代において人工知能(AI)という言葉は色んな場所で聞くようになりました。当然トレードや投資の世界でも言われています。無料で使える人工知能プログラムもありますので、当然の事ながら
- 人工知能にビッグデータを適用して、未来の相場を予測できないか?
- 未来を予測してトレードで勝てないか?
という考えも出てきます。
有名なサービスとして
- みんなのFX テキストマイニングAI
- マイメイト(インヴァスト証券)
がありますので、その2つについて検証をしていきます。
みんなのFX テキストマイニングAI
「テキストマイニングAI」は、FX業界初の為替ニュースをもとにした売買シグナルです。190カ国以上で4万社を超える企業や金融機関に金融市場データを提供しているRefinitiv社(旧トムソンロイター社)のテキストマイニング技術および心理スコアリング技術を活用し、機械学習によりドル/円相場やユーロ/ドル相場の為替相場動向を予測します。
以下のようなイメージで自動売買がされるようです。
このようなイメージ図を見ると、とても優秀な頭脳が多くのデータを解析して優秀な売買シグナルを配信していると思うでしょうが、私はみなさんの方が優秀だと思っています。データサイエンスを知っている自分からすると、そんな大した事はしていないと思います(完全な個人の推測です)。
ちなみに直近1年の成績は以下のようになっています。
テキストマイニングAIの成績
テキストマイニング結果にプラスしてボリンジャーバンドや移動平均線を加味してトレードしているようですが、負けてしまっています。残念ですね。
ちなみにこのような成績になる理由についていくつかの可能性が考えられます。
テキストマイニングAIの成績がイマイチな要因
(あくまで推測ですが)成績がイマイチな要因として以下の事が考えられます。
- テキストマイニングの方向性が自動売買に適していない
- インターネットにあるテキストの情報だけで通貨ペアのレートは決まらない
- 本当に稼げるテキストマイニングのテクノロジーは提供されていない
マイメイト(インヴァスト証券)
ユーザーの手によってエージェントが「誕生」して「育成」、
そしてエージェント自身が継続的な「学習」を繰り返します。
数あるエージェントの中から優秀なものだけが「選択」されます。
マイメイトは市場環境に適応するAIモデルが繁栄するプラットフォームです。
ちなみに肝心の成績は以下のようになっています。
マイメイトの成績
約1900pipsの成績ですが、この成績は注意してみる必要があります。おそらくみなさんが想像する成績の見方とは異なるからです。
- 1か月の成績ではなく2019年8月以降の累積成績(約3年間の成績)
- 全ユーザーあるいは全エージェントの成績ではなく、上位の成績を平均化した成績(正確には指標)
この2つ目の件ですが、マイメイトのページではマイメイト通貨ペア5分散指数と呼ばれていて、以下のように記載されています。
マイメイト通貨ペア5分散指数 は以下の条件で算出しています(マイメイト通貨ペア5分散指数はシミュレーションの結果であり、将来の利益を保証するものではありません)
・それぞれの通貨ペアで年間損益pipsTOP100の「エージェント」をピックアップ
・通貨ペアごとにピックアップしたTOP100の「エージェント」の年間総合損益pips(実現損益+評価損益)を平均化。その中から成績上位の5通貨ペアを指数の算出対象通貨ペアとして採用(ただし、「エージェント」が100体存在しない通貨ペアは算出対象から除外)
・対象の5つの通貨ペアで、TOP100「エージェント」の日別の平均総合損益を累積和で集計。それを「マイメイト通貨ペア5分散指数」とする
ざっと読むと何のことか分かりにくかったのですが、ようは
- 通貨ペアのTOP成績を選び
- さらに通貨ペアごとのTOP成績を選び
- それを平均化
という事で、トップ中のトップの成績の平均値になりますので、自分がマイメイトを実践した時に同じ成績になる保証はありません。
そもそも人工知能で自動売買するのがベストなのか?
当サイトでは、人工知能とFXに関連する様々な情報や論文を調べてきたのですが、どれも似たようなアプローチを行っています。それは
というアプローチです。ですが、巷で使えるような人工知能でマーケットの予測ができていたらとっくにみんなやってるでしょう。
そんな人工知能がもしできたとしても、巷には広まらないでしょう。そうすると人工知能を使っても勝てなくなるから。
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