メリマンのサイクル理論
レイモンド・A・メリマンが提唱したサイクル理論って知っていますか?
これはその名の通り、サイクルの話なのですが、
ローソク足がサイクル的(周期的)に上下しているという理論です。
イメージとしては
例えばFOMCなどのイベントがきっかけでものすごい円高になったけれども、
2,3日経ったら、イベント前の価格に戻っていたり、
ローソク足が底値をつけたと思ってずっと買いポジションを持っていたら
いつの間にかまた底値になったりとか。
サイクルとは一定間隔で安値(高値)を付け、
それが1つの周期となって繰り返されることです。
実際、このようなサイクルでローソク足が動いていきます↓
もちろん周期は常に一定ではありませんし、
ローソク足も全く同じ底値をつけることはありませんが、
大まかにそのようなサイクルで動いているという理論が、
メリマンのサイクル理論と呼ばれるものです。
※これは数学的に証明された理論では無く、
経験的にローソク足がそのような動きをしているという事実から
導き出している理論です。
サイクル理論の優位性
ただし、サイクル理論を実際にトレードに応用する場合には、
大まかにライトトランスレーションかレフトトランスレーションかを確認して、
細かい時間足でサイクル(周期)を確認して、、って、
これではマルチタイム分析の視点と変わらないことになります。
サイクル理論がマルチタイム分析と異なるのは、
「オーブ」という概念です。
一言で言うと
「相場のサイクルは、80%以上の確率で、
その平均周期の±1/6の誤差におさまる」
というものです。
(これがこの記事の最重要ポイントになります。)
例えば
- 18週サイクルなら、15~21週の間にサイクルの起点(転換点)が出現する
- 6週サイクルなら、5~7週の間にサイクルの起点(転換点)が出現する
- 18日サイクルなら、15~21日の間に サイクルの起点(転換点)が出現する
という概念が「オーブ」になります。
サイクルの期間を18週や6週ではなく、細かく設定することも理論上できますが、
あまりに細かくすると今度はローソク足のノイズが入って来てオーブの概念が破綻します。
(1分足でサイクル理論などは通用しないのは感覚でわかると思います。)
先ほどの図をもう一度見てください。
さっき説明していなかったものがあります。
それは上昇トレンド下降トレンドの判断が
サイクル理論でも分かる、ということです。
上昇トレンド(強気相場)では、トップ(ローソク足の頂点)がサイクルの右側に位置し、
下降トレンド(弱気相場)では、トップがサイクルの左側に位置する傾向があります。
●相場は大きなサイクルでローソク足が上下している
●サイクルのトップの位置で大まかなトレンドが分かる
相場ではまずこのサイクル理論の概念を押さえておけば
中長期のトレードにおける武器になり得ます。
サイクル理論には課題がある
例えば、
サイクルが今始まっているのか、
直近の底値は本当にサイクルのボトムなのか。
いつサイクル周期が終わるのか。
これらの予測が難しいと思います。
この課題に対する対処方法を経験則や理論的に検討しないといけませんね。
これが過去の周期や他の情報から計算できれば、
非常に有利なトレードが行えるということです。
サイクル理論を実践トレードに応用した事例として、
こちらを参考にしてください。
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