日本銀行のレビューレポートを知っていますか?
という日本銀行のレビューレポートが存在します。以下のような位置づけです。
日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するために、日本銀行が編集・発行しているものです。ただし、レポートで示された意見は執筆担当者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。
とは言え、日本銀行のサイトが出すものなのでデタラメな内容では無いと考えられます。少し古いレポートですが、このレポートからFXの動向を読み取っていき、多くの日本人トレーダーが行うトレードを見ていきましょう。
短期的には逆張り、基本的には「円売り・外貨買い」
短期的には逆張り
レポートから引用をします。
本邦FX取引の取引・投資手法面での特徴点をみると、全体としては、①短期的な相場変動と反対方向のポジションを取る「逆張り取引」主体であること、および②基本的には「円売り・外貨買い」主体であることを指摘できる
また、ポジション保有については以下のように記載しています。
本邦FX 取引の投資スタンスをみると、多くの場合、短期的な相場変動と反対方向のポジションを取る「逆張り」戦略が採られており、相場水準が急激に変動しない限りにおいて、本邦FX取引は、相場変動を抑制する要因として働いているとみられる。
レポートから引用した以下の画像を見てください。
エントリーの方向性は円売り・外貨買い
(ロング・ポジション比率)をみると、
(中略)
②先進国通貨の中で相対的に金利の高い通貨(豪ドル等)およびドルについては、相場動向を受けた振れを伴いつつも一貫して外貨買い超で推移している。
このように、本邦FX取引のポジションが円売り・外貨買いに傾いているため、円高急進時には強制ロスカットの執行を通じて相場変動が一段と円高方向に増幅されることがある
レポートから引用した以下の画像をご覧ください。
もし今もこの傾向が続いていれば、昨今の円安ドル高で多くの日本人トレーダーは勝てているのかもしれません。
強制ロスカット
また、以下の点にも注意すべきでしょう。
①市場流動性が相対的に低い月曜日や本邦祝日の早朝、
②新興国・高金利通貨(先進国通貨に比べてロング・ポジション比率が高いほか、市場流動性が相対的に低い)について、強制ロスカットが発動されるリスクが相対的に高いとの指摘もある
まとめ
この記事では(やや古いですが)日本人トレーダーの行動・特徴を見ました。
コメント