数日前に当サイトが発行しているメールマガジンでお伝えした内容を、この記事でも紹介させていただきます。
高勝率、高プロフィットファクターのEAが高リスクなのかどうかについて当メルマガ・サイトの考えを紹介します。
高勝率、高プロフィットファクターのEA
クロスリテイリングさんのグループ会社であるLogical Forex社と、AI(人工知能)の開発を専門にするLAplustという会社がタッグを組んでiVisionというEAを販売していました(現在販売終了)。
また、巷には多くのEAがありその一部はとても良いパフォーマンスを出しているようにも見えます。以下のように宣伝しているサイトも1つや2つではありません。
リスクがある手法ですが、高勝率・高プロフィットファクターになっています。ぜひ使ってみませんか?
今回はiVisionやその他のEAの成績を元にして高勝率と高プロフィットファクター(以下PF)について見解を紹介します。
高勝率&高プロフィットファクターのEAは安全?
以前、あるEA成績画像を見ました↓
ちなみにPF(プロフィットファクター)とは、利益合計を損失合計で割った数値で期待値を評価するものです。1を超えているかいないかで勝てるEA、勝てないEAと判断されることが多いです。
仮に
- PFを2.0
- 勝率を93%
のEAとしていくつか計算をします。
PFが2.0なので、例えば100回トレードして
- 利益合計が200,000円
- 損失合計が100,000円
になったとします。
勝率が93%なので93勝7敗とすると
- 1勝の平均利益は、200,000÷93=2,150円
- 1敗の平均損失は、100,000÷7=14,285円
になります。
つまりリスク・リワードは、リスク1に対して利益は0.15になります。
当サイトオリジナルのEAでも巷で販売されているEAでも、実際に運用すると勝率が落ちるケースもあると思いますがここで紹介したEAが、仮に勝率86%に落ちてリスクリワードがそのままだとどうなるかというと↓
- 利益額:2,150×86=184,900円
- 損失額:14,285×14=199,900円
つまり、実際の運用でも今後勝率86%より上の勝率が担保されていないと資金が減るリスクが出てきます。86%という高勝率でもそのリスクがあります。
先ほど紹介したEAでも長期の運用で少し勝率が減る可能性がテスト結果から示唆されています。
(実際の数値から少し変更をしています。)
高勝率、高PFは1回の損失幅が大きい場合がある
何が言いたいかというと、高勝率、高PFのEAは一見すると優秀なEAのように見えますが、1回あたりの損失幅が大きくなるケースがあります。
そうなると、勝率98%のEAがたまたま負けて勝率97%になっただけでも、トータルで負けるケースも出てきます。ですので少なくても高勝率&高PF=闇雲に優秀なEAだと思わずに一度数値を見てみることをお勧めします。
そこそこの勝率&そこそこのPFのEAのケース
例えば
- PFが1.7
- 勝率が85%
のEAが存在すると仮定すると、例えば100回トレードした時に先ほどのEAと同程度の金額でトレードしたら
- 利益合計が170,000円
- 損失合計が100,000円
- 85勝15敗
というパフォーマンスになります。この場合
- 1勝の平均利益は170,000÷85=2,000円
- 1敗の平均損失は100,000÷15=6,666円
ということになります。リスクリワードは0.3程度です。
この場合は勝率が8%落ちるくらいまではギリギリ勝てるEAになります。
- 利益額:2,000×78=156,000
- 損失額:6,666×22=146,652
まとめ
いずれにしても、バックテスト結果や販売ページの内容をそのまま受け入れるよりも
ここで紹介したような計算をしてみたり、フォワードテスト結果を重視するなどの対策で購入して失敗した、、というリスクを下げることができると思います。
お役に立てば幸いです。
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