じぶん銀行の「AI外貨予測」
目を引くニュースがありました。
[perfectpullquote align=”full” cite=”じぶん銀行” link=”http://www.jibunbank.co.jp/products/ai_foreign_deposit/forecast/” color=”” class=”” size=”15″]AI外貨予測はスマートフォンアプリでご利用いただけるサービスです。
過去の為替の変動から数時間から数日後の為替をAIが分析・予測します。
外貨が上昇しそうなタイミングをプッシュ通知でお知らせします。
今まで外貨の購入タイミングがわからなかったというお客さまも
AI外貨予測で少し先の未来をのぞいてみませんか?[/perfectpullquote]
FX専用のツールではありませんが、
利用できる可能性もありますね。
この話の始まりはそもそも去年2016年にさかのぼります。
↓
[perfectpullquote align=”full” cite=”Biz/Zine Alpacaとじぶん銀行、AI技術を活用した外貨預金サポートツールの開発検討に向け合意” link=”http://bizzine.jp/article/detail/1761″ color=”” class=”” size=”15″]今回の合意では、これらの先端AI技術とビッグデータ解析の技術が評価され、
Alpacaのビッグデータ技術を活用した
大量のバックテストから期待上昇率を算出し、
一定確率以上のタイミングをプッシュ通知する機能、深層学習(ディープラーニング)を活用し
AIが最適と判断するタイミングで外貨預金を積み立てていく機能などの検討を行う。
また、現在Alpacaが開発中の深層強化学習(Deep-Q-Network/DQN)活用の検討も行っていくという。[/perfectpullquote]
最後に書いている深層強化学習は今回は導入されていないようなので、
今後のバージョンアップで導入されるかもしれませんね。
AI外貨予測はFXでの実用にはまだ程遠いクオリティ
ここまで聞くと、
AIに任せればFXトレードで楽に稼げるんじゃないの?
と思うかもしれません。
しかし、実践しようとした瞬間、AI外貨予測が実用に程遠いことがわかります。
例えばAI外貨予測の結果の1つ。
↓
(引用:http://www.jibunbank.co.jp/products/ai_foreign_deposit/forecast/img/img_02.png)
これは、対象通貨である
米ドル・ユーロ・豪ドル・ランド・NZドルの5通貨に対する
円のレートと各通貨の1時間以内・1営業日以内・5営業日以内の変動を予測ヒートマップです。
ドル円、ユーロ円、豪ドル円などの通貨ペアで使えるのですが、
トレードに必要なエントリー・決済タイミングについては掲載がないので
トレンドをふまえた押し目買いや戻り売りが可能ですが、タイミングまでは分かりません。
他のツールや手法との併用が必要です。
そのため、AI外貨予測単体ではリスクリワード・資金管理を絡めた
実践的なFXトレードができません。
ただし、各通貨のバイナリーオプションに使えるかもしれませんね。
そんな長い時間足・日足でバイナリーオプションしているトレーダーは
あまりいないかもしれませんが。。
もう1つの問題は「統計的な確率表示」
こちらの画像を見ると分かるのですが。
↓
(引用:http://www.jibunbank.co.jp/products/ai_foreign_deposit/forecast/img/img_03.png)
何%の確率で上がる予測、下がる予測を出しています。
(通貨別期待上昇率のヒートマップ)
しかし、
55%の確率で上がると言われても、
残りの45%の確率で下がるので、
基準を何%にしたらいいのか分からず、
天気予報と同じように、降水確率が70%や90%なら雨が降ること間違いなさそう、と感覚的に思いますが、
AI外貨予測はどの程度が基準の%か分からず、何とも使いづらいものになります。
結局は別のツールや手法も用いて、
決済タイミングであったり、上がるか下がるかの追加分析を行わないといけないとなれば、
本当に参考程度の情報になります。
今後、AIの機能が発達することを期待しましょう。
P.S.
他にもAIを使ったこんなサービスがあります。
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