この記事ではマイメイトというインヴァスト証券が無料で提供しているAIを使ってトレードができるサービスについて、データ分析の観点で直近の成績を検証した結果を紹介します。
マイメイト(インヴァスト証券)とは?
マイメイトとは以下のサービスです。
インヴァスト証券が無料で提供する
「世界に1つだけ、あなただけのAI」
を使ってトレードができる
強化学習型AIトレードサービス
インヴァスト証券という会社から無料で提供されています。
当メルマガやサイトで何回か紹介しまして、
2023年の年末にも
AIの中身を入れ替えようとしている(A3C→LightGBM)ことや
直近の成績を紹介しました。
マイメイトの直近の成績
この後マイメイトの先月の結果、直近の累積結果を公開されている情報から見ていくのですが
先に僕の感覚を言うと、
ミスリードになりそうな
成績の見せ方をしていると感じています
逆に言うと、まだ発展途上のサービスなのかなと推測しています。
1月の成績
以下は1月においてパフォーマンスが良かった通貨ペアの成績概要です(画像として引用しています)。
「エージェント」というのはAIロボットみたいに思ってください。1人のトレーダーに対して1通貨ペアごとにエージェントがつきます。
この成績だけ見ると、例えばドル円は1トレーダーあたり165pips勝っていて勝率71%なのだと思えるのですが、
それは間違いになります。
ここで言っている勝率というのは、画像下部にある注釈に書かれているのですがエージェント総数に対してプラスになった割合です。
逆に言うと、16436エージェントの内29%は1月は負けています。勝率71%というのも仮に1pipsでも勝てていたら「1月は勝った!」となりますのでデータ分析の観点で言うと
勝ったpipsのヒストグラム(分布)
がある方が望ましいです。
例えば以下のような感じです
いずれにしても画像で紹介した数値をそのまま理解しようとすると間違った理解につながる可能性があります。
直近の累積結果
こちらも引用して画像で紹介します。
画像(成績データ)が2つに分かれているのはトータルでプラスかマイナスで分かれています。マイナスの成績である通貨ペアはもちろん残念ではありますが、トレードで負ける事などいくらでもありますのでそれ自体は良い悪いでもありません。
また、良くトレードされるだろう通貨ペアについては赤い枠で囲っています。
この成績で注意してほしいことは、画像下部の注釈に記載されていますが「TOP100エージェント」であるということです。
実際の運用においては
これより悪くなる可能性があります
TOPは毎月入れ替え
また、厄介なこととしてこのTOP100エージェントは毎月入れ替えています。
ですので、例えば8月と9月は同じエージェントではなく違うエージェントでそれぞれの月で特別成績が良いものを抽出しています。
紹介した成績グラフは多くのトレーダーがほぼ実現ができないだろうものなのでこのグラフだけではマイメイトのパフォーマンスを正確に評価しづらいと考えています。
考えすぎかもしれませんが、ここまであれこれ工夫して成績を出しているのなら、この記事で最初に言ったような全ユーザー平均やそれのヒストグラムにするとどうなるのかな、と懐疑的に思ってしまいます。
FXにおけるAI使用サービスは発展途上
AI(人工知能)については昨年ChatGPTが公開されて一般的に知られるようになりましたが、AIも万能では無くて特定の分野において活用できますが未来予測などはまだまだ発展途上だと捉えています。
5年10年経過するとまた違う考えになると思いますが、誰でも無料でAIを活用してFXで勝てるということは現時点で大きく期待しない方が良いでしょう。
マイメイトのこれからの発展に期待します
コメント