この記事ではツールやEAの検証ではなくゴトー日について研究した結果を引用して解説・考察していきます。
特に、単純にゴトー日を見るのではなく曜日と掛け合わせた研究がありましたのでそこから引用しつつ見ていき考察していきます。
ゴトー日って何?
ゴトー日についてはご存じの方も多いと思いますが改めて簡単に説明します。
ゴトー日とは
ゴトー日は日にちが5日、10日、15日など5か0が付く日のことです。
土日が該当日の場合はその前の平日がゴトー日となり月末に関しては、最終日がゴトー日となります。ちなみにこのメルマガを書いている時点で直近のゴトー日は2023年8月18日、25日、31日になります。
ゴトー日の特徴
正確な文章ではありませんが、ゴトー日の特徴をできるだけシンプルに説明すると
ゴトー日は、国内の輸入業者が海外業者に支払いをする日です。一般的にドルの需要が高まってドル高になりやすいと言われています。
東京市場の9時55分が金融機関と顧客の仲値が決まる時間ですが、銀行は仲値をなるべく円安にして顧客と有利に取引をしたいから仲値が決まる直前にドルを買いがちです。
ゴトー日のトレード手法
ですので、事前にドル円を買って9時55分までに決済するのが基本的なトレード手法になります。
じゃあ、このトレード手法であっという間に億万長者だ!
と言いたいところですがやはりそこまで簡単ではない事を事例などでお見せします。
トレード事例、EA事例
トレード事例
直近のいくつかのゴトー日の午前9時ごろのチャートを見てみましょう。黄色い枠で囲ったところが9:55の始値です。
当然勝てている日が多いのですが「いつ、何時に買いエントリーするか」によって結果が変わっているのが分かります。
EA事例
以前のメルマガでも紹介したX(Twitter)で高評価のトレーダーさんが無償で作成したゴトー日があります。そのEAを実際に運用している方の一部が成績を公開していますので見てみましょう。
それぞれの画像は別のトレーダーの成績です。
ゴトー日の特徴を取り入れて自動売買プログラムを作ったのだと思いますが、それでも負けています。この後紹介する曜日の要素も取り入れるとさらに勝ちやすくなるかもしれません。
ゴトー日で勝ちやすい曜日?
ゴトー日について真面目に研究をしている論文があります。
国内輸入に伴う貿易通貨比率とゴトオビアノマリーの関係という論文です。色んな事が書いているのですがめちゃくちゃ端折って論文の内容の重要ポイントを以下にリストアップします。
- 2003年~2019年のデータを使用し検証
- ドル円を含むいくつかの通貨ペアで検証
- 10時に向かってその何時間前にエントリーした場合の上昇確率を調べた
- 金曜日のゴトー日の上昇確率が高い
金曜日
結論から言いますと「ゴトー日×金曜日」の場合に午前3時~6時ごろにエントリーすると勝ちやすいという研究結果が出ています。その結果が分かる表を少しだけ加工したものが以下の画像です。
検定統計量は統計の専門家以外は気にしなくて大丈夫です。統計的に有意だと示したいための数値です。
上の画像の赤い枠で囲ったところは勝率が65%程度になっています。
- 65%って勝率低くない?
-
実は十分高い勝率でしてリスクリワードに気を付けたら勝てるトレードです。
細かいところを言うと午前6時ごろはスプレッドが広がりすぎますので実際にエントリーできない時間帯がありますがやってみて良いかもしれません。
ゴトー日を使ったトレード手法まとめ
ゴトー日の特徴を掴んだトレードというのは
というトレード手法ですが、
- いつエントリーすれば良いのか
- EA化しても負けるケースがある
という事例もあり、誰でも簡単に勝てるトレード手法ではありません。
一方で、ある研究結果では金曜日のゴトー日を狙って、その4時間前から7時間前辺りで買いエントリーすると、上昇確率も高い結果が出ていますので、その日・時間帯を狙ってトレードすると勝ちやすい可能性があります。
一度トライする価値はあると思いますのでやってみてください!
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