この記事では異国のX3というEAのバックテスト結果とその評価を行っています。
異国のX3というのは異国の戦士という方が販売しているEAです。色んな方から検証をしてほしいというお声をいただいていまして、遅くなりましたが購入して試してみました。ポンド円5分足専用のEAとのことです。
異国のX3の特徴
異国のX3は、ポンド円5分足専用のEAで勝率が高くなる時間帯を見つけ出しその時間帯だけにエントリーをするロジックを取り入れているとのことです。
当サイトでのフォワードテストはこれからなのでまだデータがありません。
先に詳細なバックテスト結果を見ていき色々検証していきたいと考えています
異国のX3のバックテスト結果と評価
直近2年のバックテスト結果
以下のテスト結果になります。
2022年~2024年1月までの期間です。何でこの期間にしたかというと特に理由は無くてMetaTrader4を起動した時のバックテスト期間がこれだったのでそのまま実施してみました。テスト結果の特徴については画像にも記載していますが以下になります。
- ロット数:3
- プロフィットファクター(PF):2.08
- 勝率:78%
- ドローダウン(DD):68%
…販売ページに記載している特徴とは
乖離があるように見えます
(以下は参考画像です)
テスト結果の乖離の要因
乖離が発生する原因はいくつかあります。
ロット数増加
これによってドローダウンも増加する
テスト期間を変える
これによって勝率・PF・DDは変動する
などがあります。他にも、テストするFX業者やテストに用いるデータによっても異なってきますが先ほどのバックテスト結果はXMという会社のMetaTrader4を使いTick Date Suiteという異国のX3で挙げられているものと同じデータを使っています。
今回のテスト結果の乖離は
ドローダウンの違いは仕方ないと思います。
(販売ページのロットは0.1なので)
「約2年」というテスト結果が良くなかったのかもしれませんのでテスト期間を改めました。
異国のX3:直近9年のバックテスト結果
2015年~2024年2月までに期間を変更して先ほどと同じ条件でテストした結果が以下になります。
- ドローダウンはだいぶマシになりました
- 勝率はほぼ変わりません(少し下がりました)
- プロフィットファクターはやはり2程度
プロフィットファクターは販売ページであった4ではないですね。。
プロフィットファクターに関する補足情報
異国のX3がそうだと断定していません
と最初に強く否定したうえで思い出したことがあったのですが、【バックテストでの高すぎるPF】は本当なのかと論じるページがありました。以下に少し引用させていただきます。
2以上のプロフィットファクターが偽物である理由は、
https://kawase.trgy.co.jp/profit-factor-2-or-above/
EA購入者が知らない、EA開発者が行う
プロフィットファクターの上げ方を知ることで、答えは自ずと出てきます。
EAの開発過程では、膨大なバックテストを行います。
まずは、単一のトレードロジックから始めるのが一般的でしょう。
しかし、単一ロジックで
長期間のバックテストで好成績を出すことはなかなかできません。
そこで、
「負けトレードを消す」ための
フィルターを入れるということをします。
どんどんフィルターを入れていくことで、
プロフィットファクターが2を超えたとします。
しかし、そのころにはトレード数が減ってしまいます。
つまり、滅多にトレードしないけど
トレードすればいい感じで勝てるように演出された
「過剰最適化プログラム」の出来上がりです。
逆に言えば、複数のトレードロジックを追加してトレード回数のカバーをする事が可能かもしれません。
異国のX3の中身は分からないので
どうなのか分かりませんが
ちなみに僕が開発したEAを振り返ったのですが
- ハイドアウト⇒単一ロジック
- GridFlex⇒複雑だけど単一ロジック
- Sneak⇒単一ロジック
- タイムソリューション⇒単一ロジック
ですね(GridFlexはフォワードテストでPF2.4くらいです)。
異国のX3のトレード事例
異国のX3の販売ページにはトレード履歴データがあります。その履歴からトレード事例を見てみましょう。以下の直近2つの事例を取りあげます。
1つ目のトレード事例は最初にエントリーして少し含み損が発生したので(おそらく)追加エントリーをしたのでしょう。その後勝つ事ができました。2つ目のトレード事例は綺麗に勝てたトレードだと思います。
総じて良いトレードだと思いますが、このトレードを見て思うのは異国のX1と同様に
- 長期間におけるトレンド把握
- 短期的な押し目買い 戻り売りのタイミング把握
- エントリー
- 含み損があれば追加エントリー
と推測しました。
異国のXシリーズは基本的にそういうトレードロジックなのだと思いますが解説書にはトレードロジックに関する記載はほぼありません。※販売ページと同じトレード時間帯を絞っている記載はあります。
異国のX3が推奨する「最適化」
異国のX3を購入して入手できるX3の解説書では「最適化」が推奨されています。
これはパラメーターを適宜再設定する事で今の相場・マーケットに合うようにしましょうということなのですが、当サイトの個人的な意見としては最適化をお勧めしても肝心のトレードロジックがほぼ分からないので最適化は実質的に難しいと考えています。どのパラメーターがトレードロジックにどう影響するか分からないから手探りで行う必要がありかなり時間を要します。
最適化が難しい場合は最適化したバージョンアップ版を販売するので購入することを推奨していますが、これでは定期的に購入する事になります。
Sneakとの比較
EAのテスト結果はEA単体でも評価できますが他のEAと比較する事でも評価できます。ですので最近僕が開発したSneakというEAで比較しようと思いました。思ったのですが、このSneakは異常にバックテストに時間がかかることを忘れていたため朝から晩までテストをしていても半分も終わっていない状態です。その時点での暫定的な結果を掲載します。
先ほど見たX3の2つ目のバックテスト結果と同じロット数、テスト期間になります(以下に再掲します)。
純益はおそらくSneakの方が勝りそうな感じですがそれ以外のPF・勝率・DDなどについては分かりましたら改めてお伝えします。
値段はSneakの方がお得でハイドアウトの特典として無料で入手可能ですが、仮にSneak単体で販売する時には異国のX3の価格を参考にしたいと考えています。
異国のX3 テスト評価
異国のX3についてバックテストを行いましたが評価としては「良いテスト結果だった」と思います。
ただ、販売ページで謳っているほどのパフォーマンスを出すことはできませんでした
(僕のテスト方法が間違っているかもしれませんが)。
今後は
- バックテスト結果の深堀
- フォワードテスト
を行う予定ですが、異国のX3はほとんどトレードをしなかったというお声をいただきましたのでその辺りも含めて評価する必要があります。公式のトレード履歴を見ても2024年1月~3月直近まででも12回のトレードでしたのでトレード回数が多いEAとは言えないと思います。
今後のテスト結果を
お楽しみにしてください
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