トレンドの方向性を正しく読み取ることができるようになるために、これから最も効果的なチャート分析の方法を5つ紹介します。
マーケットの変化は3つしかない
トレンドを読み取るチャート分析を学ぶ前に、まず大事な事をお伝えするのですがマーケットのレート変動(価格変動)は、
- 上がる
- 下がる
- 横ばい
の3つのうちのどれかになります。
もちろん、どの程度の速さ(あるいは遅さ)で、それぞれがどの程度続くかは常に変化しますが、この3つのうちの1つでしか動きません。マーケットがそれらの局面を交互に繰り返している事を念頭に置いて分析方法を学んでいきましょう。
折れ線グラフ
多くのトレーダーは、チャートを観察するとき、バーとローソク足しか使いませんが、雑然としたノイズを見通すための非常に効果的でシンプルなツールである折れ線グラフを完全に忘れてしまっています。バーやローソク足の目的は、チャート上で何が起こっているかについての詳細な情報を提供することですが、全体的なトレンドを特定することになるとバーやローソク足は必要ないでしょう。
トレーダーは時々(少なくとも週に一度)ズームアウトし、現在起こっていることをより良く、より明確に把握するために折れ線グラフに切り替える必要があります。折れ線グラフを見る目的はトレンドの詳細を把握するのではなく全体の状況を把握することで、トレンド分析の初めに行うものになります。
高値と安値
高値と安値というキーワードは非常にシンプルに聞こえますが、あらゆる価格チャートを理解するために必要なすべてが含まれています。
テクニカル分析では、上昇トレンド中は高値と安値が上側に更新されていきます。逆に下降トレンドの時はどんどん売られていきますので安値と高値が下側に更新されていきます。
- ローソク足やトレンドラインの切り上げや切り下げ
- エリオット波動
などで、それらを説明する事もありますが極端に端折って言えば高値と安値の分析です。高値と安値を追うだけで、マーケットのトレンドの状態を理解することができます。
移動平均線
移動平均線 は最も人気のあるテクニカル指標の一つであることは間違いなく、市場の方向性を見極めるのにも最適です。しかし、移動平均線を使ってトレンドの方向性を分析する際には、いくつか注意しなければならない点があります。
移動平均線の長さは、相場が転換するときのシグナルを得るタイミングに大きく影響します。計算期間が小さな移動平均は、小さな値動きに早く反応しすぎるため、多くの早いシグナルや誤ったシグナルを出すかもしれません。一方、小さい移動平均は、トレンドが変化しそうなときに、早く抜け出すことができます。計算期間が大きい(遅い)移動平均は、シグナルを出すのが遅すぎるかもしれませんが小さな値動きのノイズが除去されるので、トレンドに長く乗ることができます。
移動平均線をフィルターとして使いたい場合は、日足に50MAを適用し、それ以下の時間軸では日足MAの方向にあるトレードだけを探すのも有用です。
トレンドライン
トレンドラインは、トレンドの方向を特定するもう一つの方法であり、レンジ相場を理解するのに役立つものです。移動平均や高値・安値の分析はトレンドの初期段階でも利用できますが、トレンドラインを引くには少なくとも2つのポイント(より良いのは3つ)が必要なため、トレンドラインの方がトレンドの後期段階に向いていると言えます。
当サイトの管理人もトレンドの変化を見極めるためにトレンドラインを使うことはあります。強いトレンドがあるときに突然トレンドラインがブレイクすると、それは新しいトレンドへの移行の合図になります。レンジ相場でのトレンドラインはブレイクアウトの分析にも役立ちます。また、トレンドラインは、その補完的な特性から、移動平均線とうまく組み合わせることができます。
ADX
ADXは、トレンドの方向や強さを判断するために使用することができる指標です。ADXは、トレンドの強さを示すADXライン、強気を示す+DIライン、弱気を示す-DIラインの3つのラインから構成されるインディケータです。+DIラインが-DIラインの上にあるとき上昇トレンドのシグナルを出し、-DIラインが+DIラインよりも高い位置にあるとき下降トレンドのシグナルを出します。レンジ相場では、2本のDI線は非常に接近しており、中央付近を推移しています。
トレンド分析についてまとめ
この記事では、トレンドの方向性を正しく読み取ることができるようになるために、これから最も効果的なチャート分析の方法を5つ紹介しました。
- 折れ線グラフ
- 高値と安値
- 移動平均
- トレンドライン
- ADX
どれも基本的なものなのですが、これらを軽視して裏技的なトレード手法に挑むトレーダーは多いです。ここで紹介したトレンド分析方法はシンプルですが欠かせない分析方法ですのでぜひ試してみてください。
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